『Mother』とは、2010年4 月14日から同年6 月まで日本テレビの『水曜ドラマ』(毎週水曜日22:00 - 22:54・JST)で放送される松雪泰子主演のテレビドラマ。ハイビジョン制作。
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現代を生きる女性の「母性」をテーマにした社会派サスペンスドラマ。松雪泰子にとっては約3年ぶりの連続ドラマ出演で、主演は約12年ぶりである。
田中裕子は1986年にTBS系列で放送された『花嫁人形は眠らない』以来、24年ぶりに民放の連続ドラマに出演。また、NHK朝の連続テレビ小説『ウェルかめ』の主演で注目を浴びた倉科カナは民放のプライムタイムでの連続ドラマは初出演である。
キャッチコピーは「母性は女性を狂わせる。」。
小学校教師・奈緒は、母親から虐待を受けていた生徒・怜南に「母性」を覚える。衝動的に怜南の母親になる決意をした奈緒は学校に退職願いを出し、2人だけの逃避行生活が始まる。
; 鈴原奈緒(35) - 松雪泰子
: 鈴原家の長女。室蘭市にある大学で渡り鳥の研究をしていたが、施設の閉鎖により小学校の教諭となる。渡り鳥以外のことに興味・関心を示さず、誰に対しても無愛想で冷たく、人と関わることや会話、子供の相手を苦手としている。10年以上も北海道に住み家族と離れていたり、芽衣の結婚式に欠席を示したり、籐子からの電話には出ないなど、家族のことに対しても興味・関心を示さず、どこか距離を置いている。感情の表現が乏しく、喜怒哀楽を見せず無表情が多い。5歳のときに母親に捨てられ、7歳になるまで児童養護施設で育ち、当時子供のいなかった鈴原夫妻に引き取られている。実の母親の顔を覚えておらず、何故自分が捨てられたのかを知りたがっている。生年月日が1975年1月31日だという事実は産みの親以外の誰も知らず、本人も施設に入った日を誕生日にしていた。
: 産休の教師の代理として渋々一年生を受け持つことになり、怜南と出会う。何故か怜南に懐かれ、初めは疎ましく思っていたが、少しずつ会話をしていく中で徐々に気になる存在となる。怜南が虐待を受けているのを知ってもかかわり合いを避けようとするが、ゴミ袋に入れられ捨てられていた怜南を助けたことをきっかけに彼女の母親になることを決意。怜南を誘拐し、疑似親子として逃亡生活を送ることとなる。東京へ向かったがすぐに生活に行き詰まり、妹達に怜南の存在が知られたため、「自分の娘」として実家に連れ帰り身を寄せる事になる。その際、実母とは知らずに、望月葉菜と再会する。逃亡生活を送る中で「母親役」ではなく「本当の母親」になるという気持ちは次第に確固たる意思へとなっていく。怜南に献身的な愛情を注ぎ、時として怜南のためには自らを省みない行動を取る事もある。仁美の告訴により逮捕され執行猶予つき判決を受ける。釈放後に怜南と再会するが、程なく怜南を養護施設に戻す決断をする。
; 藤吉駿輔(33) - 山本耕史
: 雑誌「週刊サプライズ」の記者。相手に対して失礼なことを平然と言う無遠慮さを持つ。鋭い観察力・観察眼の持ち主で、仁美が悲しんでいないことを一目で見抜いた。大学で兄の健輔を待っている奈緒と会ったことがあり、怜南の事件について取材をしていく中で奈緒が関わっているのを知り、口止め料を要求し二人に付きまとうようになる。以前に、幼児虐待の取材で知り合い懐かれていた被害児童が、父親に蹴り殺されるという事件を経験しており、児童を守ってやれなかったことを後悔している。奈緒のしていることはその際に自分が出来なかったことなのだと考えており、二人に付きまとっているのは行く末を見届けたいからだと後に奈緒に告白する。その後は、虐待児を救えなかった自身の辛い経験に報いるかのように、様々な場面で奈緒や鈴原家に積極的に手を貸す存在となる。
; 鈴原芽衣(26) - 酒井若菜
: 鈴原家の次女。出来ちゃった結婚の相手との結婚式を控えている。結婚式に欠席を示した奈緒に対し、相手側の家柄や両親のことを考え怒るも、東京に居ると知り、会いに行く。幼い頃から籐子が自分以上に奈緒に対して優しく、気にかけているのを快く思っていなかったが心底憎んでいるわけではなく、奈緒が一時的に戻り再び生活を共にする中で、姉としての奈緒の包容力や家族に対する思いを感じ、次第に心を開き本当の姉として慕うようになる。妊娠しているが胎児の心臓に障害がある事を知ると即座に中絶を希望する。しかし既に母性が芽生えており、手術当日になって泣き崩れ中絶はしなかった。その後、中絶に何の抵抗感も示さなかった婚約者の圭吾とは別れ、子供を生み育てていく決意をする。最終的には圭吾が芽衣のもとを訪れ、再び一緒になる。
; 鈴原果歩(22) - 倉科カナ
: 鈴原家の三女。明るい性格の持ち主で、幼馴染の耕平と交際している。奈緒の行方が分からなくなったのを心配し、室蘭や東京に足を運ぶなどの行動も見せる。奈緒が血の繋がっていない姉と知るも、その事実を受け入れそれまでとなんら変わりなく奈緒と接する。奈緒の離縁届けの件でも最後まで反対し続ける程、奈緒を姉として強く慕っている。
; 道木怜南≪鈴原継美≫(7) - 芦田愛菜
:奈緒の教え子。子供ながらどこか現実的な言動をしたり、冷静な態度を見せるなど、学校からは「不思議な子」と認識されている。好きな物をメモ帳に書き記し、常に持ち歩いている。何故か奈緒に懐き、関わろうとする。仁美や真人から虐待を受けながらも必死に耐え、まともな食事を与えられない栄養失調が原因で、他の子供より身長・体重・発育面に関して下回っている。
: あることがきっかけとなり仁美に叩かれ、ゴミ袋に入れられ外に捨てられていたところを奈緒によって助けられる。札幌にある赤ちゃんポストの新聞記事を奈緒に見せ、連れて行ってほしいと懇願するが、「あなたのお母さんになる」という奈緒と共に家を出ることを決意する。札幌に向かう中で、渡り鳥の一種である鶫から「継美」という名を名乗ることとなる。東京で奈緒の妹達に知られ、「奈緒の娘」として奈緒の実家に身を寄せ、可愛がられている。図書館で出会った「うっかりさん」こと葉菜に懐いており、彼女の機転により学校にも通えるようになる。幼いながら奈緒をはじめ大人に非常に気を遣う面があり、奈緒の事を考え一人で室蘭に帰ろうとするといった行動も取る。
:港で怜南を見かけた漁師に海に落ちたと警察に連絡され、行方不明者となったあと死亡扱いになった。怜南自身も「道木怜南」の死を受け入れ、「鈴原継美」として生きていく決意をする。仁美のことは「ママ」、奈緒のことは「お母さん」と呼んでいる。伊豆で奈緒が逮捕された後は養護施設に入れられ再び「道木怜南」として生活している。養護施設に入ってからはそこに馴染み、楽しく暮らしているかに見えたが、実は奈緒を母親として思う気持ちは揺るがないものとなっており、再会を懇願しているのであった。一人で室蘭から東京の奈緒のもとに向かい、再会することとなる。
; 道木仁美(29) - 尾野真千子
: 怜南の母。夫と死別後に真人と付き合う。怜南の相手をまともにせず、食事も満足に与えないなど、ネグレクトに近い状態だった。真人が怜南を性的な対象として見ているかのような場に遭遇すると、怜南を逆恨みして叩いた上にゴミ袋に入れ外に捨てた。怜南が行方不明になった後は、以前にもまして深酒を繰り返している。かつては良き母親として怜南に愛情を向けて育てていたが、母子家庭による苦しさや寂しさから徐々に鬼母に変貌し冷たく接するようになる。しかし心の底では怜南に対して罪悪感を持っている様子もある。怜南の心が既に自分には無い事を知った後、怜南に対する未成年者略取容疑で奈緒を警察へ告訴するが、逆に自身も怜南への虐待容疑で警察に逮捕される。
; 浦上真人(29) - 綾野剛
: 仁美の恋人。仁美の家に入り浸ってはゲームをしたり、怜南を虐待したりしている。怜南を性的な対象として見ていると思われる行動も取り、その行動を見た仁美は逆上し怜南を捨ててしまうこととなった。怜南が死亡扱いとされた際には自分の行動を悔やむ様子も見られる。仁美が逮捕される前に虐待容疑で逮捕状が出ていた。
; 木俣耕平(22) - 川村陽介
: 果歩の彼氏。
; 袖川珠美(36) - 市川実和子
: 大学病院の医師で、葉菜の主治医。
; 加山圭吾(33) - 音尾琢真
: 芽衣の婚約者。重病を抱えた子を中絶しなかった芽衣への不同意や親からの反対により徐々に離れ、別れる事となるが最終的には芽衣との暮らしを選択する。
; 藤吉健輔(38) - 田中実
: 大学の准教授。駿輔の兄。大学の学生曰く「奈緒に惚れている」らしい。奈緒と同じく渡り鳥の研究をしており、相手の論文を高く評価をしている。奈緒を自身の研究室に誘う。弟の駿輔に対しては疎ましい態度を取る。
;野本桃子 ‐ 高田敏江
:かつて奈緒が育てられた児童養護施設「桃の家」の元園長。現在も「桃の家」に住んでいるが、近々取り壊され、市の介護施設に入所することが決まっている(奈緒を覚えていないほど認知症が進行しているため)。
; 鈴原籐子(55) - 高畑淳子
: 鈴原三姉妹の母。東京にある会社を経営している社長。女手一つで三姉妹を育て、何よりも娘たちのことを優先し大事にしている。音信不通となっている奈緒を心配している。東京に戻った奈緒から怜南の存在を告げられ困惑するも孫が出来たと喜び可愛がる。実は奈緒とは血の繋がりがなく、7歳の時に引き取った。当初は心を開かない奈緒を引き取るのを周囲から勧められなかったが、迎える決断をし、強い愛情を向けて育てた。その為か奈緒に対して特段、親子の繋がりを強く意識した行動が目立つ。葉菜とはなぜか面識があり、何かあったときには会う事もある。奈緒を手放した葉菜の行動を強く非難しており、葉菜が奈緒や怜南に近づいている事を知り激昂する。しかし鈴原家を出た奈緒が再び葉菜といることを知ると、葉菜と奈緒の絆を感じ、互いに理解し合う仲になる。
; 望月葉菜(55) - 田中裕子
: 理髪店「スミレ」を経営している。奈緒を捨てた実母で、その理由はある事件を起こして懲役15年の実刑判決を受け、栃木刑務所に13年間服役していたからだと告白する。東京に戻った奈緒とすれちがい、ひと目でわが子と悟った。怜南を奈緒の娘だと思い、ついつい一緒に遊ぶなどしてしまう。後に怜南が「室蘭で行方不明の子供」だと知り、奈緒に様々な手助けをする。怜南からは「うっかりさん」と呼ばれている。急性骨髄性白血病に侵されているが、自分の体の事は常に後回しで、辛い思いをさせた奈緒に償うかのように奈緒と怜南が普通の暮らしを手に入れるため全力で行動する。その為には手段も厭わず、戸籍売買などの行動にも走る。最後は奈緒、怜南と家族のように束の間の楽しい時を過ごした後息を引き取った。自身の事件についての真相は最後まで誰にも口外せず、胸にしまい込んでいた。
* 脚本 - 坂元裕二
* 演出 - 水田伸生、長沼誠
* 音楽 - REMEDIOS
* サウンドデザイン - 石井和之
* VFXスーパーバイザー - 小田一生
* チーフプロデューサー - 田中芳樹
* プロデューサー - 次屋尚、千葉行利
* 制作協力 - ケイファクトリー
* 製作著作 - 日本テレビ
* hinaco 「泣き顔スマイル」(rhythm zone)
* Yahoo!JAPANで実施された2010年春ドラマ満足度ランキングでは全体投票率の22%(14805票)の支持を得て、一位に選ばれた。
* ザテレビジョン 第65回ドラマアカデミー賞では、最優秀作品賞、松雪泰子が主演女優賞、田中裕子が助演女優賞、芦田愛菜が新人賞、水田伸生が監督賞、坂元裕二が脚本賞と実に六冠に輝いた。
* 第14回日刊スポーツ・ドラマグランプリ(春ドラマ選考)では、松雪泰子が主演女優賞(4303票)1位、芦田愛菜が助演女優賞(2234票)1位、ドラマMotherとしては(1220票)4位に輝き、2011年3月末に年間決選投票にノミネートされている。
* 2010年6月度ギャラクシー賞月間賞、第48回選奨を受賞。
* MIPCOM BUYERS' AWARDS2010「審査員特別賞」を受賞。
* 第37回放送文化基金賞、「テレビドラマ番組賞」を受賞。
各話||各話||放送日||サブタイトル||演出||視聴率
第1話||第1話||2010年4月14日||児童虐待からの脱出 渡り鳥になった二人||rowspan="3"|水田伸生||11.8%
第2話||第2話||2010年4月21日||居場所のない二人||12.0%
第3話||第3話||2010年4月28日||母の手のぬくもり||12.8%
第4話||第4話||2010年5月5日||学校へ行かせたい||長沼誠||10.0%
第5話||第5話||2010年5月12日||二人の“母親”||rowspan="2"|水田伸生||11.9%
第6話||第6話||2010年5月19日||さよならお母さん||13.9%
第7話||第7話||2010年5月26日||あの子を返して!||rowspan="3"|長沼誠||12.4%
第8話||第8話||2010年6月2日||断ち切れない絆||14.0%
第9話||第9話||2010年6月9日||引き裂かれる二人||12.2%
第10話||第10話||2010年6月16日||ひと目会いたい||rowspan="2"|水田伸生||14.8%
最終話||最終話||2010年6月23日||ずっと愛してる||16.3%
平均視聴率 12.9%(視聴率は[[関東地方|関東地区]]・[[ビデオリサーチ]]社調べ)||平均視聴率 12.9%(視聴率は[[関東地方|関東地区]]・[[ビデオリサーチ]]社調べ)
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