『日曜劇場・華麗なる一族』(にちようげきじょう・かれいなるいちぞく)は、山崎豊子の小説『華麗なる一族』を原作とするテレビドラマ。2007年1月14日から同年3月18日までTBS系列で、毎週日曜日の21:00-21:54(JST、初回と最終回は22:24まで延長)に放送された。TBSでは2007年の年末に(集中)再放送が、2009年5月9日から21日にかけて再々放送が行われた。
TBSの開局55周年記念番組としても位置付けられており、全10回の放送であった。
主演はSMAPの木村拓哉が務め、連続ドラマでは2005年4月期の『エンジン』以来となり(単発を含めるならば、『HEROスペシャル』、2006年7月3日放送以来半年振りとなる)、同枠では2003年1月期の『GOOD LUCK!!』以来、4年振りに登場する事になる。
JNN各局で最終回の視聴率が開局以来の新記録が続出し、関西地方では最高39.3%を獲得、2006年の「NHK紅白歌合戦」(第57回)(第二部)を抜いたことにより、各スポーツ紙が取り上げた。
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主演はSMAPの木村拓哉が務め、連続ドラマでは2005年4月期の『エンジン』以来となり(単発を含めるならば、『HEROスペシャル』、2006年7月3日放送以来半年振りとなる)、同枠では2003年1月期の『GOOD LUCK!!』以来、4年振りに登場することになる。
このドラマは、TBSの開局55周年記念番組の一つとして位置付けられており、TBSのみならずJNN各局も力を入れ、中でも放送局がこのドラマの番宣CMを製作し放映するケースも見られた。
JNN各局で最終回の視聴率が開局以来の新記録が続出し、関西地方では平均視聴率39.3%を獲得、2006年の「NHK紅白歌合戦」(第57回)(第二部)を抜いたことにより、各スポーツ紙が取り上げた。
原作および、これまでの映画・ドラマでは、阪神銀行頭取の万俵大介が主役だったが、この作品では大介の長男で万俵財閥の主力企業である阪神特殊製鋼の専務を務める鉄平が主役に変更されている。
ドラマの時代設定は1960年代の神戸。物語は万俵財閥が神戸の岡崎財閥、阪神銀行は岡崎財閥の中核企業である旧神戸銀行、そして1965年に神戸銀行の融資系列であった山陽特殊製鋼で発生した山陽特殊製鋼倒産事件をモデルにしたものと言われている。劇中の阪神銀行は、実在の阪神銀行(現みなと銀行)とは関係ない。また、原作では鉄平が勤務する会社名は「阪神特殊鋼」となっているが、本ドラマでは「阪神特殊製鋼」と変更されている。これも、実在の阪神特殊鋼(大阪市)とは関係がない。
thumb|300px|right|万俵鉄平が使用しているトヨタ・クラウン
万俵家
;万俵鉄平 (34) - 木村拓哉(SMAP)
:本ドラマでの主人公。万俵大介の長男で、大介がオーナーを務める万俵財閥の主力企業、阪神特殊製鋼(以下、社と記す)専務。血液型はB型(物語の当初はA型とされている。戦時中の血液検査のあいまいさが物語のモチーフの一つとなって影響する)。一族の出身である慶應義塾大学への進学を望んだ父の意向に、その反骨心から東京大学工学部冶金学科(現・マテリアル工学科)に進み、卒業後はマサチューセッツ工科大学へ留学した経験も持つ技術者でもある。7年前(1960年の設定)、鶴田芙佐子と交際していた。芙佐子が自分の前から姿を消した後、元通産大臣で有力代議士の大川一郎の長女・早苗と結婚した。父と高須相子による閨閥結婚ではあったが、早苗との間に長男・太郎を設けるなど円満な関係を築いている。
:理想と情熱を合わせ持ち、仕事にかける志は高い。社の将来を考え、巨額の予算が必要となる高炉の建設を計画する。しかし高炉の突貫工事は死傷者を出す爆発事故を発生させてしまい、社は倒産する(会社更生法適用)。不幸な経緯のため、父大介は鉄平を先代敬介と妻寧子の間にできた不義の子と思い込んでおり、容姿や才覚などが祖父敬介に非常に似ている鉄平を快く思っておらず、鉄平自身も自身の出生の秘密は知らないものの大介に愛されていないと感じていた。また、志乃が生前に残した手紙から祖父・敬介が父親であること、芙佐子は自分の妹であることを知る(実際には、志乃の勘違いであったが、このことが鉄平の運命に大きな影を落とす)。
:その後、大同銀行を陥れるために見せ掛け融資を行い阪神特殊製鋼を倒産に追い込んだ父を告訴するため、妻子と共に万俵家を出て裁判に挑むが、阪神特殊製鋼の管財人となった帝国製鉄の和島所長により提訴を取り下げられ専務を解任される。絶望した鉄平は、無謀な突貫工事で阪神特殊製鋼を倒産させたことに責任を感じ、早苗宛の遺書に「僕は生まれてはいけない存在だった。父は苦しみから逃れようと、銀行発展や阪神特殊製鋼の倒産に吐け口を求めた。だが、本当の親子でなくてもせめて優しく、僕に微笑んでほしかった」と大介への想いを記し兵庫県・丹波篠山にて祖父・敬介から譲り受けた猟銃を使って自殺を遂げた。死因は脳挫傷だった。この時の死亡診断書記載の血液型によって万俵大介の実子であることが判明した。
;万俵大介 (60) - 北大路欣也
:関西有数の都市銀行・阪神銀行頭取にして、阪神特殊製鋼の非常勤取締役。新・東洋銀行頭取。万俵家の家長。AB型。慶應義塾大学経済学部卒業。先代で父の万俵敬介が創立した阪神銀行を全国第10位の都市銀行にまで発展させ、同じく先代が設立した万俵鉄工を近代的な設備を備えた阪神特殊製鋼へと発展させた。また、阪神銀行、阪神特殊製鋼など十数社を傘下に持つ万俵財閥の総帥でもある。しかし、自宅では妻・寧子と愛人・相子を同居させ“妻妾同衾”という放蕩な生活をしており、晩餐の時に隣の妻の席に座った者がその日、大介と一夜を共にするのが大介・寧子・相子の暗黙の了解となっている。これは自宅だけでなく旅行先でも同じ。大蔵省が進める金融再編を前に「小が大を喰う合併」を成し遂げ、何としても阪神銀行を守り抜く為にあらゆる手段を画策する。息子の鉄平が敬介の子ではないかという疑念から、鉄平に冷たい態度をとり、次男である銀平に後継者としての期待をかける。そして、阪神特殊製鋼の倒産後、鉄平にお前は敬介の子とした上で、「理性では愛そうとしたが感情が許さなかった。これが我々の逃れられぬ宿命だ」と告白し、鉄平を絶望させた。しかし、鉄平の死後、検死報告から鉄平の血液型がB型であり、父・敬介の子ではなく自分と妻・寧子の実子だということが判明し、鉄平の棺の前で泣き崩れた。
;万俵早苗 (30) - 長谷川京子
:鉄平の妻。元通産大臣・大川一郎の娘で、閨閥結婚で万俵家に嫁いできた。夫・鉄平との間には長男・太郎を設けるなど、元は大介と相子の策略による閨閥結婚であったが良好な夫婦関係を築いている。しかし、万俵家に漂う異様な雰囲気に嫌悪を感じている。鉄平が万俵家を出るとき、太郎を連れて実家に帰るよう言われるが、最後まで鉄平についていった。鉄平の死後、大川家に帰った。
;万俵太郎 (4) - 荒木崇秀
:鉄平・早苗夫妻の長男で大介・寧子の孫。両親の愛を一杯に受け、のびのびと育った一粒種。鉄平の葬儀において、阪神特殊製鋼の高炉から煙が昇る様子を、長き親子の確執から解放された大介によって見せられた。その姿に参列した家族は感動するが、相子だけは大介の変化と自分が捨てられる未来を予感し、顔をしかめた。
;万俵銀平 (31) - 山本耕史
:大介の次男。父と同じ慶應義塾大学経済学部卒。阪神銀行本店営業部貸付課長で、将来の阪神銀行頭取候補でもある。端麗な容姿と明晰な頭脳を持つが、万俵家の空気を前にやや諦観気味の精神を持ち、万俵一族の行く末をまるで傍観者のように見つめている。父・大介に対して決して敵わないという諦観を常に持ちつつ大介の片腕として傍にいる。兄・鉄平のことを自分に無いものを持っている人物として尊敬しており、慕っている。ゆえに、鉄平の高炉建設を応援し、また敵わないと思っていた父に、兄鉄平ならば勝てるのでは、と万俵家の未来にも期待をしていた。それだけに、爆発事故が起こった後、自棄酒を煽って鉄平の前に現れ、「何で爆発事故なんか起こすんだよ」と詰め寄った。母・寧子には息子らしい感情を持っている。
:鉄平の自殺に際し、棺を前に大介に対して「兄さんを殺したのは、僕と父さんだ」と思いを語り、その後大介が東洋銀行設立記念パーティーに出席する中、自らは一子達に大介が銀行家としての精神を見失い、ただ銀行を大きくすることに走ったためいずれは転落すると語った。
;万俵(安田)万樹子 (24) - 山田優
:大阪重工社長の令嬢で、後に銀平の妻となる。大学時代に妊娠し、宝塚の病院でその子を堕ろした経験を持つ。銀平は妻である万樹子に愛はなく冷めた結婚生活を送り、そして、義父である大介と高須相子の関係や歪んだ万俵家の秘密を知ってしまい、万樹子も相子と大介の仕掛けた閨閥結婚の犠牲者になる。その後、銀平の子を妊娠するが「堕ろしてくれ」と言われてしまったため、飲酒を重ね流産をした。その後、万俵家に嫌気が差し、実家に帰った。
;美馬中 (44) - 仲村トオル
:一子の夫で大蔵省主計局次長。東京大学卒業。大介の娘婿として大蔵省の情報を大介に提供している。一子との結婚生活は冷え切っており、大介の愛人である相子に言い寄るといった行動もとる。最終的には銀行局長に昇進するが、永田大蔵大臣により富国銀行に東洋銀行を吸収合併させるよう命じられ、結果的に大介を裏切ることとなる。
;美馬一子 (29) - 吹石一恵
:大介の長女で中の妻。中との間に長男・宏を設けるが、愛の無い結婚生活を耐え忍んでいる。自分自身が不幸せな結婚生活を送っている為、妹の二子と一之瀬四々彦の交際が発覚したが、反対することはなく逆にこの交際を応援している。一子と美馬中との結婚は、大介と相子が最初に企んだ閨閥結婚である。美馬との生活に嫌気がさし、実家の万俵家に帰ってきた。
;美馬宏 (5) - 澁谷武尊
:一子と中の長男で大介・寧子の孫。鉄平、銀平、二子の甥で太郎とは従兄弟。
;万俵二子 (22) - 相武紗季
:大介の次女。昨春大学を卒業し、花嫁修行に専念している。兄・鉄平と同じく大介と相子の関係は許容しておらず、芯の強い女性である。また、相子には嫌悪感を募らせている。一之瀬四々彦とは密かに交際しており、鉄平も交際を喜び応援しているが、鉄平の会社の阪神特殊製鋼を残すために佐橋総理の甥との婚約を決意し一時は四々彦と別れた。しかし、鉄平の死と阪神特殊製鋼が大介によって売却されることを機に、四々彦と再び交際し、鉄平の写真の前で四々彦とアメリカへ行く決意を話した。
;万俵寧子 (54) - 原田美枝子
:大介の妻で、鉄平、銀平、一子、二子の母。O型。高須相子に家事万端を仕切られている。この為に屈辱的な生活を強いられている。華族(公家・嵯峨子爵家)の出身で、万俵家より貧乏華族でもいいからとにかく華族から妻をもらいたいということから、巨額の結納金と引き換えに家を救う為、万俵家の大介の元へ嫁いだ。これも閨閥結婚であった。貴族出身のため家事・執事に疎く、内気な性格が災いし、高須相子が家内を取り仕切るようになってからは、正妻とは名ばかりの有名無実化している。子供たちへ抱く母親としての愛情は格別であるが、鉄平に対しては彼が敬介の生き写しのごとき姿を見せた際に、逃げ出さずにはいられなくなるほど怯えてしまう。それは、かつて入浴中に浴場へ入ってきた敬介に体を奪われたことがトラウマとなり、それから数十年経ってもいまだ消えていないからで、この時だけは恐怖が愛情さえをも塗りつぶしてしまう。
;高須相子 (39) - 鈴木京香
:大介の執事兼愛人。15年前に万俵家に家庭教師としてやって来る。学生時代にアメリカに留学し、そこで結婚・離婚を経験するなど不遇な人生を歩んできた。しかし、万俵家に入り込んでからは、人並み外れた政治力で大介の妻・寧子を差し置いて万俵家を仕切るなど、一族内で絶大な力を発揮する。大介がその勢力を拡げるために、息子や娘を政財界の有力な人物と結ばせる政略結婚のアイデアも生み出した。相子と大介との間に子どもはいない。阪神銀行と大同銀行の合併成立の後、大介に手切れ金を渡され、万俵家を後にする。
;万俵敬介
:阪神銀行の興祖。大介の父であり、鉄平、銀平、一子、二子の祖父。A型。英雄の気質を持つ情熱的で積極性のある技術者だったが、それゆえに豪放で好色である。料亭「つる乃屋」の女将・鶴田志乃の間にも娘・芙佐子を作り、正妻の間には大介を作る。彼の情事が、万俵家に漂う怨念の元凶として暗い影を落とす事になる。万俵家の大広間には彼の肖像画が飾ってあり、その容貌は鉄平に酷似。
;将軍
:万俵家の庭の池の主である金の巨鯉。鉄平の祖父・敬介が手を叩いた時にのみ現れ、大介が手を叩いても現れない。大介が祖父に酷似している鉄平に試しに手を叩かせると現れたので、鉄平が敬介の子であると確信する。それ以降、親子の確執と悲劇が始まった。最終章・後編で鉄平が悲しみと怒りをぶつけて石を投げつける。鉄平の死後、後を追うように逝く。
料亭 つる乃家
;鶴田芙佐子 (32) - 稲森いずみ
:東京・麻布の料亭「つる乃家」の老女将・鶴田志乃の養女。昔、鉄平とは恋仲だったが、高須相子の圧力を受け、鉄平と別れ7年間海外に向かった。もう二度と戻らないと決心していたが志乃が体調を崩したため、7年ぶりに帰国。鉄平への思いは今なおあるが、鉄平が結婚していることを知り、鉄平に冷たい態度をとる。鉄平とは腹違いの兄妹と思われていたが、実際には叔母・甥の関係。
;鶴田志乃 (59) - 多岐川裕美
:「つる乃屋」を営む老女将。必死に養女の芙佐子を育ててきた。しかし、芙佐子が鉄平と付き合っていると聞いた時はなぜか猛反対して二人を別れさせた経緯がある。そのわけを言うのを長くためらっていたが、死の間際遺言で芙佐子は実は養女では無く、自分の子供で鉄平の祖父で大介の父・万俵敬介の間に身ごもった存在だったことを明かす。第7話で胃癌のため死去。鉄平と敬介を見間違えることがある。
阪神特殊製鋼
;一之瀬四々彦 (26) - 成宮寛貴
:一之瀬工場長の一人息子で、阪神特殊製鋼社員。鉄平のことを心から尊敬している。鉄平と同じ東京大学工学部冶金学科(現・マテリアル工学科)に進み、卒業後はマサチューセッツ工科大学へ留学した経験を持ち、東大在学中から鉄平を慕っていた。上司である鉄平の妹・二子とは大学時代の付き合いがあり、大学を卒業した二子から好意を抱かれる。後に二子とは密かに交際をすることに。鉄平にアメリカ行きを勧められ二子とともにアメリカへ立つ。
;一之瀬工場長 (58) - 平泉成
:阪神特殊製鋼業務担当常務、兼工場長。技術畑の出身で、鉄平が最も信頼している人物。技術偏重で経理面を軽視しがちな鉄平を心配しながらも、二回り年下の鉄平を信頼している。大介の次女・二子の交際相手、一之瀬四々彦の父。破産管財人となった和島により役員が軒並み解雇される中、ただ一人留任した。
;銭高博 (52) - 西村雅彦
:3年前に阪神銀行から送り込まれてきた阪神特殊製鋼経理担当常務。阪神銀行頭取である万俵大介の顔色をうかがっている。偽融資の事件では万俵大介に責任をかぶせられ、裁判の際に大介に家族の保障をされ罪をかぶるよう指示されるが、鉄平の熱意に心を打たれ裁判で借入表を改ざんするよう命じたのは万俵大介だと証言する。だが、和島により解雇される。鉄平の死後、阪神特殊製鋼の操業再開の場に立ち会っている。
;石川正治 - 中丸新将
:先代・敬介の娘婿で大介の義弟にあたる。阪神特殊製鋼代表取締役社長だが、鉄平が実質的に経営にあたっているので、いわゆる「お飾り社長」。しかし完全なお飾りというわけではなく、銭高と同じく鉄平に意見できる人物。鉄平主導の高炉建設や突貫工事にもあまり乗り気ではなかった。和島により解雇される。
;荒武玄 - 六平直政
:阪神特殊製鋼の沖仲仕。当初は、鉄平と対立していたが海に溺れた荒武の仲間を鉄平が救ってから心を開き、突貫工事の人数不足で高炉建設を鉄平が諦めかけた時、人手を集めてやってきた。高炉が事故を起こした時、怪我をしている仲間を助ける為、中に入りその直後、爆発に巻き込まれ、死亡した。爆発の直前、「若(鉄平)、こんなことで高炉建設諦めたらあかんで!」と、鉄平を励ました。
;幹部 - 渡辺寛三
阪神銀行
;大亀専務 (60) - 武田鉄矢
:阪神銀行経理担当専務。裁判では被告側の証人として立つ。大介に他行の裏事情や汚れ仕事を任されている。過去に直属の部下が失敗を犯し、自身の首も飛びかねない状況に陥ったが、それを許してくれたことを機に大介に忠誠を誓う事を決意。寝食を忘れた働きぶりが評価され、専務の座に取り立てられた。
;芥川常務 (54) - 小林隆
:阪神銀行常務、兼東京支店長。阪神銀行は関西がメインの銀行であるため、東京の大蔵省や通産省、他行の情報収集を一手に任されているキーマン。マスコミにもパイプを持っている。しかし、鉄平の義父・大川一郎の三栄銀行からの政治献金をマスコミにリークした責任を万俵大介にかぶせられ、大川の没後は大介によってグループ会社の万俵倉庫へ左遷された。東洋銀行成立のパーティでは帰ってきた。
;角田支店長 - 田山涼成
:阪神銀行池田支店長。大介の仕掛けた預貯金ノルマを達成する為に連日徹夜で奔走する。持病の狭心症を知っていた万俵大介の期待にこたえたが、「一人の犠牲をもって、全員の士気を高める」という、大介の思惑通り達成直後、死亡した。
;速水英二 - 鼓太郎
:阪神銀行頭取秘書。銀平と同期。銀平とよくバーで飲む。大介から多大な信頼を受けている。
;支店長 - 武野功雄
:預貯金ノルマを達成する為に連日徹夜で奔走する支店長の一人。
大同銀行
;三雲祥一 (50) - 柳葉敏郎
:都市銀行第5位、大同銀行頭取。日銀OBで、天下りで頭取に就任。鉄平がマサチューセッツ工科大学に留学中に日銀ニューヨーク事務所駐在参事としてアメリカで知り合い、以来親交を深めている。鉄平のよき理解者である。阪神特殊製鋼への多額融資により綿貫専務ら生え抜き派からクーデターを起こされ、失脚した。鉄平の葬儀の日、大介に鉄平の存在を語る。
;綿貫千太郎 (58) - 笑福亭鶴瓶
:大同銀行専務。貯蓄銀行時代からの生え抜き派で、日銀からの天下りである三雲頭取のことを快く思っていない。そのことから阪神銀行頭取である万俵大介から目を付けられ、合併後の新銀行の副頭取を約束されている。三雲に血判状を提出した時、今までの日銀出身の天下りのせいで生え抜き派の苦労を三雲に語る。新・東洋銀行の副頭取に就任。
;小島恒夫 - 金田明夫
:大同銀行常務で、綿貫専務の腹心。綿貫専務と同じく貯蓄銀行時代からの生え抜き派。
大蔵省
;永田大蔵大臣 (63) - 津川雅彦
:現大蔵大臣。大蔵省事務次官から政界入りし将来を嘱望されていたが、時の総理の経済政策に徹底的に楯ついたために6年間冷や飯を食わされた。その間ずっと大介から経済的援助を受けてきた。しかし、大蔵省が進める金融再編に伴い大介へ経営戦略の転換を迫る。大介との会談では「まだ、大きい石が二つ足らん」と言い、2億を大介に振り込ませた。阪神銀行と大同銀行の合併で東洋銀行が発足した直後、美馬に東洋銀行を富国銀行に飲み込ませるよう指示する。
;春田局長 - 田中隆三
:大蔵省銀行局長。永田大臣の冷や飯時代は大蔵省の主流を外されていたが、永田が大蔵大臣として返り咲くや大蔵省の主流として躍進し現在は銀行局長。最終的には東洋銀行の発足への功を手土産に大蔵次官に昇進。
;田中松夫 - 伊藤正之
:大蔵省銀行局検査部検査官。大蔵省主計局次長である美馬中とは同期であるが、こちらはいわゆるノンキャリア組。美馬中がトントン拍子で出世しているのに対し、ずっと銀行局検査部で主のような存在になっている。阪神銀行の子会社である白鷺信用金庫への就職を約束され美馬の口車に乗る。
通産省
;大川一郎 (60) - 西田敏行
:鉄平の妻である早苗の父。元通産大臣の衆議院議員で、永田大蔵大臣と並び次期総理総裁候補と目されている。娘婿である鉄平の器の大きさを認め、本当の息子のようにかわいがっている。鉄平にとっても掛け替えのない義父で、高炉建設実現に向けて通産省や銀行などの根回しをするなどの後押しをしている。しかし、病で倒れ寿命が長くないことを知った万俵大介により、大川の三栄銀行への闇献金疑惑を新聞社にリークされた。そして犯人を見つけられないまま、鉄平と早苗に見守られながら亡くなった。最期まで鉄平を心配し続けた。
;石橋局長 - 大和田伸也
:通商産業省重工業局長。高炉建設許認可の担当局長。阪神特殊製鋼の高い技術力に恐れをなす帝国製鉄と癒着しており、何かと帝国製鉄を通じた阪神特殊製鋼に対しての圧力に手を貸す。しかし、大川一郎に逆らうことはできず、高炉建設を認可し、圧力も収めることとなる。
;水谷通産大臣 - 板東英二
:現通産大臣。大川にたじたじ。
帝国製鉄
;和島新一 (51) - 矢島健一
:国内最大の製鉄会社、帝国製鉄尼崎製鉄所所長。鉄平の能力に危機感を抱いており、阪神特殊製鋼に対する様々な妨害を行う。通産省の石橋局長と共に鉄平を妨害する。阪神特殊製鋼の会社更生法の破産管財人となり、鉄平を阪神特殊製鋼から解雇し、阪神銀行への提訴を取り下げた。鉄平を自殺にまで追い込む引き金となった人物の一人。
;佐橋和也 - 猪野学
:佐橋総理の甥に当たる帝国製鉄のエリート社員。二子の縁談相手。原作では「細川一也」になっている。
; 帝国製鉄尼崎製鉄所幹部- 津村鷹志
閨閥を取り巻く人々
;安田太左衛門 - 石田太郎
:大阪重工社長。阪神銀行の筆頭株主であり、安田万樹子の父。
;伊東夫人 - 長内美那子
:銀平と万樹子の縁談の仲人。
;小泉夫人 - 鰐淵晴子
:元駐仏大使夫人。二子と和也の縁談の仲人。
高炉建設資金の融資銀行
;宮本頭取 - 黒部進
:長期開発銀行頭取。阪神特殊製鋼のメインバンクによる債権会議の議長役。
;日下部頭取 - 沼崎悠
:三栄銀行頭取。阪神特殊製鋼の取引バンク。
裁判関係者
;倉石弁護士 - 萩原聖人
:鉄平の高校時代からの友人である弁護士。裁判時には大介を厳しく追及する。
;曽我弁護士 - 浅野和之
:阪神銀行顧問弁護士。
;裁判長 - 山野史人
:神戸地方裁判所・裁判長。
その他
;志摩観光ホテル支配人 - 佐野史郎
:万俵家が年末年始を過す志摩観光ホテル支配人。
;山田所長 - 峰岸徹
:第一製鋼名古屋工場所長。
;高須徹 - 宮川一朗太
:相子の弟。高校の教員をしており、結婚し子どもも設け平凡ながらも幸せな生活を送っている。姉の相子のこれからの行く末を心配している。
;杉浦 - 松尾貴史
:大川一郎の側近議員。大川闇献金疑惑を新聞社に止めるようとしたが、押さえられずに記事は発表される。新聞を大川に見せて謝罪した。
;大垣市太 - 山谷初男
:丹波篠山に住む猟師。かつて狩猟のために入山していた敬介と彼に連れて来られた幼少期の鉄平を知る人物である。
;篠山警察署の警官 - 前田吟
:鉄平の検死報告書を手に、自殺の状況を説明し、かつて鉄平が幼い頃行った戦時中の集団血液検査の結果は、戦時中よくあった情報の混乱で間違っていたと大介に話す。
;藤山社長 - 鶴田忍
:阪神銀行に融資を依頼するスーパー社長。
;他 -
*山田明郷
*菅原大吉
*かねきよ勝則
ドラマ化にあたっては、主人公が原作の阪神銀行頭取・万俵大介から、その長男で阪神特殊製鋼専務・鉄平に変更されたこともあり多くの設定などが原作と異なっている。
登場人物の設定と関係
*万俵家の三女・万俵三子、万俵鉄平・早苗夫妻の子どもで長女の京子、三雲祥一大同銀行頭取の娘・三雲志保、美馬中・一子夫妻の子どもで次男の潤はドラマには登場しない。
*万俵銀平とかつて恋仲だった小森章子とのエピソードは今回のドラマでは無くなっているが、その代わり鉄平が主役に置き換えられた為か、原作には無い鉄平と鶴田芙佐子が過去に交際していたというエピソードが新たに加わっている。
*一之瀬工場長の息子である一之瀬四々彦は原作では、名前の通り四番目に出来た子どもで四男という設定になっているが、本ドラマでは一人っ子という設定になっている。
*「つる乃屋」の老女将の鶴田志乃が万俵家先代・万俵敬介の愛妾だったということを、原作では鉄平はもちろん大介も知っているが、ドラマでは鉄平は知らないことになっている。原作では「つる乃屋」で鉄平は時折、「スカッと遊んで性処理をしたり」と言う描写があり、敬介も同じように遊んでいたのである。しかし、本ドラマでは鉄平と大介の父子の葛藤と、鉄平と早苗の真実の愛を貫くというテーマもあり、こういう描写は無くなっている。また、鶴田志乃は敬介が初孫である鉄平を一番かわいがっていたことを知っており、鉄平のことを原作では「ぼんぼん」と呼んでおり、ずっと関西弁を話している。
*本ドラマでは鶴田志乃が末期に鉄平へ手紙を書き「鉄平は敬介の子ではないか」と直接的な疑念を表現し、鉄平が大介に対して家族全員の前で「自分は母と祖父の子供ではないか?」と追求することで視聴者に親子の葛藤が理解しやすくなっている。原作では泥酔した鉄平が芙佐子と関係を持とうとした際、芙佐子に「自分は敬介と志乃の娘である」と告白されるという、「では自分と君は叔母・甥の関係か?」との鉄平の問いに、「それならまだしも、あなたと私は……」と芙佐子に絶句され、あくまでも間接的な示唆に留まっている。また鉄平の出生に関して、本ドラマでは大介が鉄平に対して自らの苦悩を直接的に吐露する場面があるが、原作では最後まで「鉄平は自分の子供である」と頑なに言い張り、親子の苦悩は最後まで交わらず、また表面化することが無い。
*本ドラマで阪神特殊製鋼の沖仲仕で登場する「荒武玄」は、原作では阪神銀行の預金獲得競争を担当する営業担当常務である。
*大介と相子が仕掛ける二子の縁談相手が原作では、佐橋総理夫人の縁戚に当たる甥という設定の為、姓が違う「細川一也」となっているが、本ドラマでは「佐橋和也」と変更されている。
高炉建設
*原作では高炉建設に向けて阪神銀行に融資の依頼をした後、10%減額されてから大介に激怒したが、本ドラマでは鉄平が父・大介に「相子さんは結局、お父さんの愛人じゃないですか」と言ってから融資を減額された。
*鉄平が10%減額された分の融資分の調達をするに当たって、原作では、協調融資銀行と新規の生命保険会社と大同銀行から調達したということになっており、この融資に関しては大川一郎は関与してはおらず、鉄平自身で減額された融資分を調達している。本ドラマでは鉄平の義父の大川一郎の紹介で三栄銀行(原作では第三銀行であるが、現在同名の銀行がある為、本ドラマでは変更)からと大同銀行から調達したということになっている。
スキャンダルのリーク
*万俵大介が最初に吸収合併を狙った三栄銀行の不正献金相手は、原作では永田大蔵大臣の政敵・田淵自由党幹事長であるが、本ドラマでは閨閥相手(鉄平の岳父)である大川一郎に変更されている。大介は病に倒れ余命幾許も無い大川の利用価値を見限り事件をマスコミにリークするが、これにより大介の冷徹な性格、鉄平との葛藤を強調する効果を出している。また、本ドラマでは阪神銀行がリークしたことを鉄平に知られた際にリークの責任を芥川・常務東京支店長が被せられグループ会社へ左遷されるが、原作では当然そのような場面は無い。
裁判
*原作では、鉄平が倉石弁護士を代理人として大介に対して提訴するも(大介は阪神特殊鋼の取締役でもあったので、同社に対する善管注意義務違反を理由とした損害賠償が主張された)、阪神特殊鋼の破産管財人となった帝国製鉄の和島所長が口頭弁論開始前に、鉄平を代表取締役から解任し訴えを取り下げたため、親子の裁判シーンは登場しない。
*本ドラマの裁判では銭高・阪神特殊製鋼常務が証言することにより、結果的に大介を裏切ることになるが、原作では前述のように裁判シーンが登場しない上、銭高は最後まで大介に忠誠を尽くしている。
*また、原作では衆議院で阪神特殊鋼倒産に関する集中審議が行われ大介と三雲が喚問されるシーンがあるが、本ドラマでは先述の裁判がこれに代わるものとなっている。
電炉稼動
*本ドラマでは、鉄平の葬儀の際、阪神特殊製鋼の電炉が稼動し工場より煙が湧き上がることで鉄平への弔意と残された者たちの企業再生にかける意気込みを示すシーンがある。原作では倒産により労働争議が発生する寸前において、停止していた電炉を鉄平の指示により稼動させることで、社員の人心を高揚させるシンボルとして描かれている。
本ドラマ中でのこのシーンでは従業員が喪章を着けている。
考証
自動車
*放送当時、トヨタ自動車がスポンサーになっていた関係で登場している自動車はほぼトヨタ製が使われている。
**トヨタ・ランドクルーザー40系は1960年1月には生産開始されているが、当時はまだ輸出が主力で国内への供給が遅延していたため、劇中で使用されたほどの台数は国内走行していない。
**自動車がまだ高級品であり、運転免許取得者もまだ現場に多くないはずであるのに、工場構内連絡専用にランドクルーザーを大量に使っている(原作では三菱・ジープである)。また、ランドクルーザーは、当時の販売車は本来貨物車であるため、ナンバープレートはいわゆる1ナンバーが正しいが、劇中では乗用車の3ナンバーがつけられている。
**最終回(後編)に登場する霊柩車はトヨタ・クラウンであるが、1980年代にセダンをベースに製作されたタイプ(120系)である。1960年代に使用されていた霊柩車がほとんど現存していないこともあって致し方ない部分でもある。また葬儀参列者を乗せていたのはトヨタ・センチュリーの2代目(1997年登場)である。なお舞台となった1968年にはすでに初代センチュリーが誕生している(誕生は1967年)が、2代目は初代のイメージを踏襲したモデルである。
*舞台が兵庫県神戸市であるのにナンバープレートの登録地域表示が「兵」(兵庫ナンバー)または「神戸」(神戸ナンバー)ではなく「神」(神奈川ナンバー)となっている。
[[小道具]]
*銭高の息子がかぶっている阪神タイガースの帽子が1960年代には存在していないHTマークに黄色が入ったタイプである。黄色が入ったのは1970年代からで、当時のHTマークは銀色のみだった。
*1966年に市外通話可能な大型赤公衆電話機は誕生しているが、設置台数はまだ多くなく、市外通話不可能な赤電話機が主力であった上、所属電話局によっては設置不能・困難局が存在していたのに、最終回で鉄平が早苗に最後の電話のシーンでは街頭設置された電話機を当たり前のように使用し、受送機を置いた時の効果音が601型の時の音である。
*当時の電話交換は手動交換・半自動交換が大都市にも存在しており、全国で県外通話は事前申込制であり、市外通話も事前申込制であった地域も存在していたのにもかかわらず、劇中では交換手の声や事前申込などのやり取りなどなく通話がなされている。
*大規模事業所の電話は、電電公社民営化による電気通信設備の自営が制度化されるまで、手動交換台を経由した半自動・手動交換方式が主力であったので、磁石式電話機か共電式非自動電話機が使用されていたはずであるが、劇中すべてで自動式である。
*使用している電話機が600型。4号卓上式が主力であった。
**1968年に600型電話機は登場しているが、電電公社の黒電話機はレンタル制であったため、新築や豪邸だからと言ってその電話機が優先的に設置されていたわけではない。
*大川の入院先のベットにプッシュ電話機が設置されているが、登場したのは翌年の1969年であり、前述の理由から相当後年になるまで設置されているはずがないものである。
*神戸の街並みのシーンに登場する市電は実際に存在した神戸市電とは似ても似つかぬものが使われている。
これに関しては中国の上海郊外にある「上海影視楽園(上海映画楽園)」(文化革命以前の中国の街並みを再現した巨大なオープンセットで、観光客も入場できる映画村的な施設。その雰囲気が日本の古い街並みに似ていなくもないことから、
今ドラマ以外にも『スパイゾルゲ』や『広島 昭和20年8月6日』、『魍魎の匣』など数多くの映画がここで撮影されている)
で撮影された為である。
上記の理由により、登場する路面電車は中国の路面電車であるが、撮影スタッフにより、行き先や車輛番号の字体などは
神戸市独特のものが再現されており(この字体は2007年4月現在でも神戸市営地下鉄に使用されている)苦労の跡が見て取れる。
広島電鉄には1960年代に全廃された神戸市電で実際に使用されていた車両が譲渡され、2007年4月現在も僅かだが広島で営業運転に使用されている。
*荒武玄の葬式の遺影に笑顔の普段着を使用しているが、笑顔を遺影に使うようになったのは昭和60年代から。当時は歯を見せた遺影などありえない時代であった。
*篠山の猟師の家に電柱・電線がないのに、電灯が灯されている。
*篠山の山中という設定であるのに、山までの道路が除雪車により除雪されて、閉鎖されていない。当時は、市街地・幹線道路に重点が置かれ、国道ですら冬季閉鎖がされるところが多かった。本格的に地方生活道路などに除雪がなされるようになるのは平成以降のことである。
*死体検案書の様式中、「死亡したところの種別」欄にて、“3 老人保健施設”との印字があるが、老人保健施設制度が創設されたのは昭和61年の老人保健法改正によるものであり、劇中時点(昭和43年)当時は存在しない(現在では同箇所は“3 介護老人保健施設”の印字である。介護保険法制定による)。
*死体検案書中、「発病(発症)又は受傷から死亡までの期間」欄にて、死亡日が記述されているが、当欄では発生からの“期間”を記すのが正しい。
市町村
*大介が相子に手渡した小切手の振り出した銀行の所在地が神戸市中央区栄町通になっているが、(葺合区と生田区の合併によって)中央区が出来たのは1980年(昭和55年)である。当時は生田区栄町通であった。
*鉄平が猟銃自殺した後に警察から遺族に渡された鉄平の死亡診断書には「篠山市」と記載されていたが、篠山が「市」になったのは30年も後のことである。
銀行取引
*鉄平に銭高が、阪神銀行からの高炉建設資金20億円の入金を知らせる際に、入金記帳のある預金通帳を提示するシーンがあるが、一般的に企業で決済口座として用いられる当座預金には預金通帳は無い(ただし、原作では阪神特殊鋼が資金繰りに窮し、手形期限のジャンプや不渡りを出す場面があるので決済口座が当座預金であるとわかるが、本ドラマでは決済口座が当座預金であると明示するシーンは無い)。
*鉄平が銭高の書類より阪神銀行からの見掛融資を発見する裏帳簿には、高炉建設資金の借入金は「長期借入金」勘定に記載されているが、設備投資の繋ぎ融資は手形貸付などで行われるので「短期借入金」勘定に記載されるのが通例である(一般的には、高炉が完成した後、工場財団への担保権設定、証書貸付などの長期借入金実行、手形貸付などの短期借入金返済が同時に行われる)。
*見掛融資は、本ドラマでは「一旦入金した金額を返済させる」処理がなされているが、これでは阪神銀行からの融資金が阪神特殊製鋼の月次試算表などにより完全に消去されるため、仮に大同銀行が資金トレース(設備資金融資における資金使途確認は銀行にとって最も重要である)をした際に見掛融資が発覚してしまう。原作では「実行した融資を月初に締後返済(翌月初営業日に処理を行うが、帳簿上の移動日は前月末日付で行うこと)させ阪神銀行の別段預金にいったん入金し、月末に再び阪神特殊製鋼の勘定に入金し、再び翌月初に締後返済を繰り返す」方法を用いている。これにより、月次試算表等には常に阪神銀行からの追加融資金が記載されることになる。
用語
*ストーリーの舞台となる1960年代には使われなかったであろう外来語がいくつか登場する。これらの用語は、同時代に執筆された原作にも使用されていない。たとえば巨大銀行を意味するメガバンクは、一般に用いられるようになったのは1990年代に入ってからだろうし、リークというのも当時は一般的でなかった(原作では、“密告された” = “さされた”という用語が用いられている)。また、大川一郎を「通産族」と呼称する表現があるが、族議員の用語が一般に周知されるようになるのは1970年代以降である。さらに言うならば、通商産業省(現経済産業省)に影響力を持つ族議員は「商工族」と呼ばれるのが通例である。
*原作 - 山崎豊子(新潮文庫刊)
*脚本 - 橋本裕志
*音楽 - 服部隆之
*ナレーション - 倍賞千恵子
*企画 - 瀬戸口克陽・植田博樹
*プロデュース - 福澤克雄・石丸彰彦
*演出 - 福澤克雄・山室大輔
*演出補 - 高津泰行・中前勇児・中井芳彦・大内舞子・田中健太
*挿入歌 - イーグルス『ならず者』
*スタッフ - 『GOOD LUCK!!』をプロデュースした瀬戸口・植田の両人が企画として今作にも参加。プロデュースは、演出として『GOOD LUCK!!』にも参加した福澤克雄(演出兼任)と『世界の中心で、愛をさけぶ』(テレビドラマ版)などで知られる石丸彰彦。スタッフも超豪華布陣となっている。
初回の関東地区での瞬間最高視聴率は、鉄平が早苗に「愛してる」と言った21:27の30.5%。関西地区は、鉄平と芙佐子が再会した21:22の34.7%である。さらに、名古屋地区では開始後1分たつとすでに視聴率は25.6%を記録し、21:15には30.8%を記録。
最終回では、関東35.5%、関西44.9%の瞬間最高視聴率を記録した。
最終回放送の翌日、関西(毎日放送)では「ちちんぷいぷい」による「6分でわかる最終回」なる特集も行われ、鉄平が雪山に入ってからは文字通りアルプスのごとく視聴率が常に40%を越えていたグラフなども紹介された。関西地区では2006年の「NHK紅白歌合戦」の視聴率すら上回っており、司会の角淳一は、木村拓哉の演技を高く評価すると共に「国民的なドラマとなった」、「自分たちぐらいならば血液型の間違いなども多かったのですが…」とやや現代の考えではわかりづらかったと言ったことを解説していると共に、「やっぱり人生は運だ!」と評していた。
なお、ザテレビジョンによる第52回の「主演男優賞」に木村拓哉、「助演男優賞」に北大路欣也、「助演女優賞」に鈴木京香がノミネートされるなどキャストも高く評価されている。
また、裏番組だった『発掘!あるある大事典』(関西テレビ制作)が番組内容捏造から1月14日放送分で打ち切られたため、これまで同番組を見ていた視聴者が流れたことも、高視聴率を維持する遠因になったと言われている。
各話||各話||放送日||タイトル||関東地区||関西地区||備考
第一回||第一回||2007年1月14日||華麗なる一族||27.7%||30.5%||30分拡大
第二回||第二回||2007年1月21日||過去の悲劇と真実||21.8%||28.7%||
第三回||第三回||2007年1月28日||引き裂く運命||23.5%||30.8%||
第四回||第四回||2007年2月04日||悲しき裏切り||23.0%||27.3%||
第五回||第五回||2007年2月11日||運命を分けた死||21.2%||
第六回||第六回||2007年2月18日||万俵家の崩壊||23.5%||30.4%||
第七回||第七回||2007年2月25日||悲劇の高炉爆発||29.9%||
第八回||第八回||2007年3月04日||鉄平出生の真相||21.6%||29.5%||
第九回||第九回||2007年3月11日||最終章・前編 最期の父子対決||24.9%||30.5%||
最終回||最終回||2007年3月18日||最終章・後編 決意の死~未来へ||30分拡大
'''平均視聴率 関東23.9% 関西30.4%''' (視聴率は[[ビデオリサーチ]]社調べによるもの)||'''平均視聴率 関東23.9% 関西30.4%''' (視聴率は[[ビデオリサーチ]]社調べによるもの)
日本国内
*TBS系列:同時ネット
*TBS系列のない地域での日本テレビ系列のNNS非マストバイ局でも系列外ネットされた。
**秋田放送(日曜16:30-17:25、1週遅れ)
**福井放送(水曜15:55-16:50、3日遅れ)
**四国放送(日曜16:00-16:55、1週遅れ)
*2007年の年末-2008年正月にはTBS・静岡放送・東北放送・毎日放送・RKB毎日放送に並び、NNN系列の秋田放送でも再放送が行われた。
*2009年5月9日・11-14日・18-21日にはTBSで再々放送が行われた(20日は第八話・第九話のダブルヘッダー)。同年6月にもSBSで再放送された。
日本国外
*台湾の日本専門チャンネル「緯來日本台(VIDEOLAND JAPAN)」で、日本での放送終了後わずか1カ月という異例の早さで放送された。
*アメリカ・ハワイの地上波放送局KIKU-TVで2007年9月23日-11月25日の毎週日曜21:00-22:00(現地時間)に全編英語字幕付放送された。英語でのタイトルは"The Grand Family"。
*香港無綫電視劇集台2007年5月19日-6月23日の毎週土曜23:30-00:30 / 無綫電視翡翠台2008年1月19日の毎週土曜22:30-23:45(現地時間)に全編中国語字幕付放送された。広東語でのタイトルは"華麗一族"。
*アメリカ・カナダ・プエルトリコなどを放送地域とするNHK国際放送、テレビジャパンで、2008年1月19日-3月22日(東部標準時23:05~、太平洋標準時20:05~、ハワイ・アリューシャン標準時18:05~、ラスト2回はハワイのみ48分前倒し、その他は12分遅れ開始)日本語のみで放送。
*撮影場所は東京都・大阪府大阪市・宮城県仙台市・千葉県君津市(帝国製鉄尼崎製鐵所のシーン)・静岡市清水区(万俵邸のシーン)・神奈川県平塚市(巨大倉庫を臨時のスタジオとして使用)・北海道富良野市(雪国のシーン)・などと広範囲に渡っている他、1960年代の街並みを出すために、中国・上海、台湾台北(台湾銀行本行ビル、阪神銀行本店ロビーのシーン)ロケも行っている。
*第2話で鉄平が東海道新幹線で東京から大阪に戻るシーンの撮影は、大阪の交通科学博物館に展示されている0系電車の車内で行われた(乗客はエキストラで集められた)。
*ドラマのロケ地は先に述べた交通科学博物館や上海の他、新日本製鐵君津製鐵所(千葉県君津市)、志摩観光ホテル(三重県志摩市)、ホテルニューグランド(横浜市中区)、日本平ホテル(静岡市清水区)、大阪府庁、名古屋市役所など。
*万俵家の庭は静岡市清水区の日本平ホテル内庭園にて撮影されたが、庭から一望できる「神戸の夜景」は、ロケ地のホテルから見える清水区の風景である。ただし一部、現代の建造物や実際には清水市街及び清水港越しに見える富士山などを画像処理により消し去っているほか、清水港の袖師埠頭周辺に「阪神特殊製鋼」の製鋼所をCGにて合成している。
*阪神特殊製鋼のライバル、帝国製鐵尼崎製鐵所の外観・高炉シーンは、千葉県君津市の「新日本製鐵君津製鐵所」で撮影されているが、正門を万俵鉄平の乗った車が通過するシーンも実際の同製鐵所の正門を使用している。この際、実際には「新日本製鐵君津製鐵所」と一文字ずつ掲示されている社名銘板を、劇中名に張り替えているが、字数が合わないため、「帝国製鐵・尼崎製鐵所」とし、字数を合わせている。なお、帝国製鉄の社章は、この時同様に張り替えた新日鉄の社章板に合わせるためか、外形が新日鐵のものと同じ形にし、中を変えている。
*第一話での荒地のシーンでは、上記君津製鐵所に近接した、千葉県木更津市の工業用地内でも撮影されている。ここは“木更津キャッツアイ”で有名になった“赤い橋”(中の島大橋)に近い場所である。
*このドラマと山崎製パンによるコラボレーションということで、『華麗ぱん(カレーぱん)中辛』というネーミングのカレーパンが、ドラマの開始日の2007年1月14日に合わせて発売された。2007年3月18日から甘口と辛口も発売。『華麗ぱん』は発売から2カ月余りで2000万個以上を販売する大ヒットとなった。
*日曜劇場のメインスポンサーにトヨタ自動車がある関係で劇中、1950年代-1960年代当時のトヨタ車が登場している。(クラウン、センチュリー(同リムジン)、マークII、ランドクルーザーFJ40)など。しかし、センチュリーは1982年から1996年まで生産された先代後期型を使用している。
*公式ページでのキャストの顔写真において、主演の木村拓哉は、トヨタ・クラウンの画像に差し替えられている。詳細はジャニーズ事務所の項を参照。
*回の途中から、裏番組のフジテレビ系列(関西テレビ制作)で一社提供を続けていた花王が発掘!あるある大事典の放送打切後、スポンサーに加わった。
*今作で万俵大介役を演じる北大路欣也は1974年に公開された劇場版で、同じく石橋・通産省重工業局長を演じる大和田伸也は1974年版テレビドラマで、共に一之瀬四々彦役で出演した経験がある。
*大介役には、当初渡哲也を起用する方向でギリギリまで交渉していたらしいが、結局スケジュールに折り合いがつかなかったという経緯があったと、一部女性週刊誌で報道されている。
*また、重厚なストーリーをも重視する為、ナレーションも導入した。ナレーションには倍賞千恵子を起用。主演の木村自身もモノローグの形でナレーションを担当。二人は、ハウルの動く城で主役を演じている。
*今作では、エンディングで流れる音楽と映像に次回予告を流す手法を取り入れている。これは、主題歌が設定されていない為の措置である。
*神戸市を始めとして近畿地方を主な舞台にした物語であるが、劇中ではいわゆる標準語での会話が多用されるようである。原作の小説『華麗なる一族』中でも、同作者の『白い巨塔』などと同様、関西弁はほとんど出てきておらず(荒武玄や鉄平宅の使用人などごく少数)、標準語が使われている。そのため、普段は関西弁を話す笑福亭鶴瓶や板東英二、白夜行での刑事役では神戸弁を使用していた武田鉄矢、さらにはいずれも関西出身の北大路欣也、相武紗季、吹石一恵らも標準語で演じている。
*黄金の錦鯉「将軍」は、2003年10月に三菱重工の100%子会社である菱明技研(現MHIソリューションテクノロジーズ)が”エンターテイメント魚ロボット”シリーズの3号作品として開発したもので、翌年1月より同社では魚ロボットレンタル事業(「将軍」の性能詳細)を行っている。同シリーズでは金鯱が愛知万博に出品されている。なお石丸彰彦プロデューサーによると、「小道具ではなくキャスト扱い。木村さんたちも一目おいていました」とのこと。だが放送時はあまりのつくりもの臭さに視聴者の不評を買っていた。
*2月25日放送分で小道具として使われた架空の新聞、「西日新聞」(実在する福岡県のブロック紙・西日本新聞とは無関係)に『公明党も「非武装中立」』という実在の政党名を利用した見出しがあった。
*SMAPの中居正広が司会を務める「中居正広の金曜日のスマたちへ」では、一時期、放送開始の冒頭のアニメをこのドラマの1シーンとして使用され、さらに最終回の2日前のエンディングでわざわざ宣伝をしたこともあった。
*最終回放送前夜に、他局であるテレビ朝日の番組「SmaSTATION」において木村拓哉が生出演し、司会の香取慎吾からインタビューを受けた。放送では今回の「華麗なる一族」についてのインタビューのほか、本放送の映像を使ったドラマストーリー紹介や、原作のモデルとされた企業や歴史的背景のリポート、原作者である山崎豊子から木村拓哉へのメッセージまで流すという、ほとんどこのドラマの番宣という内容であった。また、木村はこの番組の中で「今だから笑って言えるけれど、逃げたかった」と話している。
*このドラマの2年半後に放送された佐藤浩市主演の「官僚たちの夏」は時代背景が高度経済成長期で、脚本が橋本であり、吹石、西村、北大路等、このドラマに出演した数名のキャストが何人か出演しているなど共通点が多い。また、北大路は「官僚たちの夏」でも主人公と対立する役どころとなっている。
*今まで映像化された作品で、三雲頭取の娘・志保が原作通りには登場しないのは本作品だけである。
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